うんこ
先日、人生で一番のモリモリウンコを見た。
どれくらいの量かというと、猫が丸まって寝てるナァと勘違いしてしまうほど。
おそらく蟻の目線に立つとチョモランマぐらいの名峰だったと思う。
僕は目を奪われてしまったわけだけど、あふれ出る気持ちをぐっとこらえて歩き出した。
道に放置されてるウンコにウットリしている青年がいたら通報してしまう人がいるに違いない。僕だったら間違いなくそうする。
とはいえ、心はウンコに夢中だ。あんな名峰は日本にはない。日本一の山と言えば、富士山というのはもう古く、日本一の山は練馬のウンコになりつつあるのだ。
ここまで読んで、いかに凄いものだったか分かっていただいたと思います。
そこから幾度となくそこを通るたびに、「でっけぇな~」と感動していた僕ですが、その日は突然訪れたのでした。
ウンコが撤去されていたのでした。
僕はとても悲しみました。
誰も踏まないであろう場所に落ちていたウンコ。ハエも集っていなかったウンコ。誰も傷つけていないウンコ。それが無くなっていたのです。
あぁウンコ。どこへ行ってしまったの。
そのウンコ跡地は、白いチョークで丸く囲われ彼の生涯をたたえているようにも見えました。
こうしてわずか1日足らずの短いウンコ生だったウンコはいなくなったのでした。
きっと彼はみんなの心の中にいつまでも居続けるでしょう。